最後のトピックは、あなたのコレクションに見られる二面性について。メッセージのシリアスさに反して、常にポジティヴなバイブスが溢れていて、個人的にはその二面性が大好きです。ファンタジーを通じてシリアスなメッセージを届けているんだと思います。5年前にアントワープとメルボルンで開催された回顧展『DREAM THE WORLD AWAKE』のタイトル説明として、「夢を見ることは大切だが、同時に目を覚ましてしっかりと現実を見つめなければならない」と語っていますよね。 夢と現実、そのバランスをどのようにとっているのでしょうか?
私が伝えたい強いメッセージは、仰るように、常にカラフルにスウィートに、時にはアイコニックにユーモアを交えて、パッケージングされています。何故なら、暗くて気が滅入るような服を作りたいとは思わないからです。もし私の服を着た人がその背後にあるメッセージを感じてもらえたら嬉しいですが、それは絶対的に必要なことではなく、ただ素敵な服として楽しんでもらえればそれだけでもハッピーなのです。『DREAM THE WORLD AWAKE』展 では、そのような思いを込めた30年間分の様々なルックが一箇所に集い、改めて自身のヴィジョンとシグネチャーをはっきりと目にすることが出来ました。一つのタイムレスなコレクションのようにさえ感じ、非常に誇らしいものでした。