JPN DESIGNERS 2 / KOTA GUSHIKEN

次なる時代を作る日本人デザイナー達②/具志堅幸太
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CURATION & TEXT SHINGO ISOYAMA
具志堅幸太
1992年生まれ。2016年、CSMのファッションデザイン・ニットウェア科卒業。インディテックスや澤田株式会社から奨学金・協賛を得て発表した卒業コレクションが、『THE BUSINESS OF FASHION』にて「TOP 6 CENTRAL SAINT MARTINS BA GRADUATES OF 2016」に選ばれる。
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ファッションデザイナーを志したきっかけは何ですか?
小さい頃から自分の着る服の組み合わせを考えるのが好きでした。高校生の時に体を壊し一週間ほど入院したことがあるのですが、時間があり過ぎて色々と将来のことを考えていました。その中でも映画監督、ミュージシャン、ファッション関係のどれかがいいなと思うようになり、最初はスタイリストになりたいと思いました。高校の先輩がバンタンハイスクールという、週一回の高校生向けファッションデザインのコースに通っていて、その方に付いて行き授業を見学させてもらいました。高校三年生になってから僕もそこに通うようになり、先生だった中里唯馬さんのお話や母校であるアントワープ王立芸術アカデミーのことを色々聞いている内に、ファッションデザインや海外の学校に興味を持ったことがきっかけです。

現在のファッションシーンに対してどのように考えていますか?
正直に言うとファッションシーンについて語れるほどファッションシーンのことについてあまり知りません。ただ、パリで年6回コレクションを発表するブランドのインターンをしていた時に、物事が物凄い早さで決断されていくそのスピード感に圧倒され興奮もしましたが、この感じを一生やっていくのはきついだろうとも強く思いました。

何故セントラル・セント・マーチンズ(以下CSM)のニット科へ進学されたのでしょうか?
元々はアントワープ王立芸術アカデミーに行きたかったのですが、受験するためのポートフォリオも無いに等しい状況だったので、どうしようと思っていたところ、CSMに一年間のファンデーションコースがあることを知り、そのコースでポートフォリオを作り、それからアントワープを受験しようと思いました。ファンデーションにいる間にアントワープとCSMのBAショーを見たのですが、CSMのニット科とプリント科の生徒が作るコレクションの中にとても好きな作品があったんです。そして先輩から、ニット科の先生が物凄く自由にやりたいことを応援してくれる方だと聞いていたので、ニット科にしようと決めました。

あなたにとってのミューズ、ヒーローは誰ですか?
特定の人はいませんが、話している中から色々発見があり、それが時間を経て自分のデザインや考え方にじわーっと影響を与えるという意味において、周りにいる友達や先輩がそうといえるかもしれません。

最近「新しい」と感じたものについて教えて下さい。
友達が持っていたのですが、特定のノートに特定のペンでメモをすると、その筆跡のまま、ほぼ同時にIPHONEにデータとして送られて、タイプされた文章に変換出来るというもの。

最近、気になっている方は誰ですか?
渡辺直美、エドワード・ヤン、友達の友達の方。

繰り返し読む本について教えて下さい。
『誰でもラクに美しく泳げる カンタン・スイミング』。TIスイムという、ラクに泳ぐやり方の本です。ちなみにこの泳ぎ方も新しいと感じたことの一つです。

あなたの人生に大きな影響を与えた映画についてお聞かせ下さい。
『かもめ食堂』と『ダンサー・イン・ザ・ダーク』。高校生の頃に映画を良く観ていた時期があるのですが、この二つを観た時に監督の意図などを想像しながら、あのシーンはこういうことなのかな? など自分なりの解釈で映画を観るという体験を初めてしました。自分の見方によって、作品が持つ別の面白さを味わえるということに気付かせてくれた作品です。

よく見るウェブサイトを教えて下さい。
YOUTUBE。

服作りをする際に決めているルールについて教えて下さい。
特にルールはありませんが、色々な人とコミュニケーションをとっていく中で「良い!」と思ったものは、どんどん取り入れるようにしています。

どのような機会に衣服を買いますか?
ここ数年はあまり買いませんが、最近買ったのはイギリスのホルトという所の近くにあるOLD TOWNというお店で服を買いました。あとはヴィンテージと貰い物が多いです。

プライベートな時間はどのように過ごされていますか?
水泳、YOUTUBE、読書、映画や美術館の展示やライヴを観る、友達と会う、ギターの練習。

興味のある現象についてお聞かせ下さい。
人が人に与える印象のこと。音楽は何故、あんなに素早く人の心を動かせるのか。

継続するにあたって大切にされていることは何ですか?
その都度、出来る限りのことを全力で注ぎ込みつつ、失敗しても「しょうがない、何とかなるでしょ!」と思いながら何事も挑戦するようにしています。

今後、実験していきたいと思っていることはありますか?
ファッションデザインのことでいえば、ニットウェアデザイナーということもあり、テキスタイルデザインが中心になってしまうので、シェイプをもっともっと考えられたデザインがしていきたいです。

今後、残るものと残らないものは何だと思いますか?
製作者が、その時に本気で面白いと思って、全身全霊で作ったものが残る可能性があるのかなと思います。

進歩して行く時代の中でどのようなことが大切になると思いますか?
自分にとって何が一番大事なのかを認識して、それを時々でも確認しながらぐんぐん前に進むこと。 全てのことをオープンマインドな姿勢で受け入れながら、その時の自分に関係の無い情報や感情に対し無頓着であること。


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CSM卒業コレクションとなる、2016-17年秋冬コレクションより。